レイティ博士の来日講演

**レイティ博士の『Go Wild』(NHK出版)が発売

これからの柔道や社会を考える場合にぜひ読んでほしいと思う書籍が『脳を鍛えるには運動しかない』(NHK出版)。

ブログでも少しふれましたが、

http://d.hatena.ne.jp/sakais/20100918
http://d.hatena.ne.jp/sakais/20100923
その著者のジョン・レイティ博士が、先月「Go Wild」を出版しました。

HONZさんに掲載された書評はこちら。
http://honz.jp/articles/-/41079:title
**レイティ博士講演のメモ

この出版に先立ち、レイティ博士が日本に来日し、2014年12月14日、第36回子どものからだと心・全国研究会議で講演されたので、その講演のメモをアップします。

-90年代の認知症予防の研究が開始、三つの要素が分かった.(1)適切な体重、(2)継続的な学習、(3)運動。そのうち運動が一番効果があることが分かり、運動の効果を探る研究が盛んに。結果、運動で、BDNF(脳由来成長因子)が増えていることが分かった。 BDNFの研究が突破口になり、研究が増加。種々のBDNFの増加をもたらす研究のうち、一番効果が高いのが運動だった。

-運動でIQが向上した実験。平均69歳の100人を二つのグループに分けて、一つは運動。もう一つは何もしない。運動は、週4回、心拍数75%で走る、6ヶ月。結果、走ったグループは平均12%もIQが向上した。 脳の体積が増えていた。

-中高年の皆さん、今から運動すれば、認知低下のスピードを10年〜15年遅くすることができ、アルツハイマーになるリスクを半分に減らすことができる。

-運動しない生活、座り続ける生活の悪影響が明らかになってきた。現在、ハーバード大学の公衆衛生では、「座り続けることは新しい喫煙だ」と言われている。

-筋トレして、筋肉繊維が壊れたとき、その痛みは、 エンドロフィンによって痛みを感じる信号が脳にいくのを阻止され、翌日になるまで筋肉痛にならない。エンフォロフィンは大半は脳ではなく体内で作られるが、そのエンドロフィンが脳にいい影響を与える。

-アメリカ競泳金メダリスト、マイケル・フェルプス 。小さい頃、ADHDで服薬していたが、9歳から1日4時間のスイミングを始めて薬が不要になった。

-米国サウスカロライナ、貧しい家庭が多く子どもの問題行動が多い学校、カリキュラムを変更し、毎日朝30分の運動を導入。結果、4ヶ月で問題行動など規律に関する問題が83%も減少した。さらに、授業中の注意力が向上。テストの点数も向上した。

-スエーデンの研究。26年かけて120万人の男子、15歳、18歳のとき身体機能とIQを測定。有酸素運動の能力が上がっている子どもはIQも上がっていた。有酸素運動の能力が上がっていない子どもはIQも上がっていなかった。

-ニューヨーク州のセンターオブディスカバリー。自閉症の365人(他の療法ではあまり効果少ない)。たくさん動く、砂糖水は飲まない、野外で過ごす多くをすごす、睡眠をたくさんとる、人の絆を大事にするなどした結果、投薬数が減り、問題行動が顕著に減った

-米国、炭水化物の摂取する量の増加と肥満の増加が比例している。1950年代、60年代から「脂肪」を敵視し、炭水化物をよくとるようにしていたが、それがよくなかった。

-中国が世界の肥満人口、世界2位になった。1位が米国。ファーストフードや加工食品の取り過ぎが原因、これほど急速に肥満が拡大したことに驚いた。

-睡眠が不足すると健康に悪影響、この問題が軽視されている。テニスのフェデラー選手、バスケのラームス選手は1日12時間寝てる。オリンピックチームは選手の睡眠時間を測定している。

-自然の中には過ごすことが大事。様々な効果がある。日本では「森林浴」で有名。野外での運動の抗うつ効果は室内の2倍。太陽に浴びるとビタミンDが生まれる。窓がある病室は、窓がない病室と比較して、1〜2日入院日数が短くなる。

-実験。自然環境にいることで人の創造性を25%アップ。スタンフォード大学、120人の学生、まず教室の中で創造性をはかる5種類のテストし、その後、10分間外に出て、外で歩きながら、歩いた後、同じ5種類のテストを実施。後者は点数が25%増加した。

-人とのつながりを生み出すオキシトシン。ただ人工的にオキシトシンを使おうとする研究には慎重になったほうがいい。どの程度が適切なのか不明で、その分野の権威の先生は、まだ早すぎる、かえって、つながりを作りにくい人を生み出すおそれがあると警鐘。

-オキシトシンが高いと他人から魅力的に見える。恋愛中の人は他人の目からみて魅力的にみえるが、それはオキシトシンが高いから。運動するとオキシトシンが上がる。なので、運動すると他の人から愛される人になれる。

-人の進化の目標は身体が効率的に動くことができること。脳はbest moverになるために進化。この身体を動かすために成長した脳の部分を使って「思考」する。思考とは運動の進化的な内化、身体を動かさない運動。

-人の進化の目標は身体が効率的に動くことができること。脳はbest moverになるために進化。この身体を動かすために成長した脳の部分を使って「思考」する。思考とは運動の進化的な内化、身体を動かさない運動。

-人の進化の目標は身体が効率的に動くことができること。脳はbest moverになるために進化。この身体を動かすために成長した脳の部分を使って「思考」する。思考とは運動の進化的な内化、身体を動かさない運動。

-バランス・コーディネーション能力。ADHDは3分の1、自閉症は半数以上、この能力が低い。この能力の向上はトレーニングで容易にできる。この能力向上を図るトレーニングで、ADHD、自閉症、学習障害は、読解力、記憶力、注意力、気分が改善される

-運動をする理想的なタイミングは、朝である。

-運動は主体的に行うことが必要。だからこそ、運動がどのような効果があるのか、広く情報共有が大事であり、「spark」「go wild」を執筆した。台湾や中国では、運動の効果について、子ども向けの漫画や冊子などが子どもに配布されている。

以上、雑多なメモですが、運動、睡眠、食事など、身体から社会をデザインするネタが多数あります。詳細は改めて取り上げていきたいと思います。

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